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2007年9月 1日 (土)

戦う前に敗退、「東証のウィンブルドン現象」増加せざるを得ない「ネットカフェ難民」


http://www.amy.hi-ho.ne.jp/family-mn/hit1.htm

戦う前に敗退、「東証のウィンブルドン現象」

 テニスのウィンブルドン大会では、イギリス選手が男子テニスで70年間も優勝が無く、イギリスは他国選手の為に大きな大会を開催していると言われます。金融の世界でも、ビッグバンで金融自由化を進めた結果、200年以上も続いた名門銀行が次々に外資系に買収されたり、資本市場の主役が外資系金融機関になったと言われています。

 しかし、金融のウィンブルドン現象はシティに資金を集めることで利益を地元に落とす仕組みが整い、金融業がGDPを大きく押し上げています。テニスと異なり、金融のウィンブルドン化は英国に大きな富をもたらしました。

 日本の株式市場を見る限り、外国人投資家の売買シェアが大きく上昇し、今や、東証は場所を提供するだけで、試合は外国人投資家が仕切っていることに間違いなく、「優勝者(最も賞金を獲得する者)」は外国人ばかりという有り様です。確実のウィンブルドン化が進んでいます。それで利益が地元の日本に落ちれば良いのですが、租税回避地からの売買も多く、場所を提供しているメリットが無いのが実情です。MSCBの発行では日本の個人投資家が犠牲になり、利益は大半が租税回避地経由でヘッジファンドなどにもたらされたと見るべきでしょう。

 また、東証のウィンブルドン現象の弊害として、この時期に海外勢の多くが休暇入りし、東証の売買高を急減させていることがあります。東証1部の売買金額は急落した17日と翌営業日の20日までは3兆円以上の商いでしたが、21日以降は急減しました。28日はついに2兆円割れを記録し、半日商いの1月4日を除いて今年最低となりました。来週の月曜日は米国の祝日でもあり、今から売買金額が少ないことが予想できます。売買金額が少ないことを日経などが「先行き不透明感による」とコメントしますが、閑散相場が予測できることが先にあり、相場の不透明感は関係無く、実態とは異なります。海外勢が休みに入る昨年の12月中旬以降も同じように閑散な取引が続き、クリスマスの日などは半日商いの1月4日と同水準の売買金額しかありませんでした。

 それでも、海外勢の参加が見込めない日程で、日本の機関投資家や個人投資家が市場に参加していればこのような閑散な相場になることはありません。年金や投信の運用者や個人投資家が積極的にリスクを取れば市場の売買シェアの過半を外国人投資家に握られることもないでしょう。自らがリスクを取ろうとせず、消えた年金の権利を取り戻すことばかり言っていても創造的な行動につながりません。また、単純に金利の高い国へ資金を移動させるだけでは新しい産業が育つ資金が不足します。日本の投資家の行動は「増税だけで不足する年金を補う選択をしている」ように見えます。自らのフィールドで参加し、市場を活性化する努力が本当に必要とされる時期でしょう。

 日経平均はサブプライムローン問題に対する米政府の総合対策が発表されるとの報道や月末ドレッシングの可能性などがあり、大幅に上昇しました。ただ、16500円以下は比較的「真空地帯」のような価格帯ですが、17000円までは累積売買高が多いゾーンに差し掛かります。為替市場も安定とは程遠い状態であり、引き続き不安定な相場が続かざるを得ないところでしょう。

増加せざるを得ない「ネットカフェ難民」

 年金問題の解決で忙しいはずの厚生労働省は「ネットカフェ難民」を詳細に調査していたようで、調査結果を各マスコミが大きく取り上げました。調査結果は全国で5400人の「ネットカフェ難民」が存在するという内容ですが、僅かの「難民」に対して専門相談員を配置するなど税金を使って対策を講じるそうです。しかし、「ネットカフェ難民」が急増したことが新しい社会問題のように取り上げられますが、24時間営業の店を利用していた人達がネットカフェを利用するようになった面があり、実態を正確に把握したとは言えない面があります。同じ「難民」でも、桁違いの多い「年金難民」を救うほうが先決でしょう。

 ネットカフェ難民が気の毒な生活を強いられていることに違いありませんが、インドには1日60円以下の収入で暮らしている人達が4億人もいます。フィリピンの労働者の4人にひとりは海外で出稼ぎ労働者として働き、本国に送金しています。グローバル化する世界に、こうした安い労働力はいくらでも供給可能な状態にあり、日本のネットカフェ難民の5400人の何人かが定住先を見つけて「難民生活」から脱出したところで、日本の企業はグローバル化を受け入れざるを得ず、新規の難民も残念ながら増加し、総数はむしろ増加してしまうでしょう。世界レベルの問題を厚生労働省が予算獲得の素材にするべきことではありませんし、産業構造の転換や都市の生活コスト削減の為の政策を根本から考え直すことが必要でしょう。

 日経平均は米住宅問題が実体経済に波及する懸念が高まり、大きく続落しました。薄商いが続き、NYダウの結果次第で段差のある展開が続かざるを得ない状況です。為替市場でドル=円取引やユーロ=円取引におけるディスカウントは既に、この1ヶ月で大きく低下しており、FRBがFFレートを引き下げることやECBの利上げ打ち止めを織り込んだ水準になっています。9月にFRBが利下げに動いた場合でも過度な円高になる可能性は低く、FRBの政策転換を期待したいところです。

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