金812ドル
http://blog.ushinomiya.co.jp/economics/2007/12/812.html
金812、すごくない?なんて若者風に…。 またまた、812ドルだよ。28年ぶりの高値をぬくのは時間の問題。12月第3週に780ドルを保てば、来年は1000ドルの大台かな。
ドルが弱いから金の上昇と北米のアナリストレポート。ドルが弱いから確かに金は強かった。しかし潮の流れは、ドルが強いから金も強いという方向に変わることになる。
全世界でドル不足が発覚し始めている。ドルがある日、突然買われ、NY株が政策金利を下げるたびに下落し、金がそのつど上昇する。見てきたようでごめんね。しかし2008年はそのパターンが続くことになる。WHY?
大きな時代の流れは、高い、大きな壁に直面しているようで見えない。足元には小さな石ころか、ごつごつした岩肌を見せるだけ…。確実に時代は地球規模で変化をしている。登場人物も、政治も、経済も。
石油にテクニカルに売りサイン。原油下落もいよいよ始まる。原油が下がることは景気が悪くなるサインなのです。そして原油が高いことは経済が堅調であったという事実だったのです。ここでも、コントラクション(逆流)が始まる。
投稿者: 松藤民輔 |日時: 2007年12月11日 12:40
金利を下げたら
http://blog.ushinomiya.co.jp/economics/2007/12/post_86.html
FRB(米連邦準備理事制度)は政策金利を0.25%下げた。そしてニューヨークダウは294ドル下落した。11月末まで下げたリバウンドは終わり、しばらくは下げ続ける可能性が高い。10日のブログに掲載したチャートを眺めて欲しい。
緑の87年型は1273営業日で天井を打ち、青の46年型は1211営業日でその天井をつけている。現在進行型の赤は10月11日をNY株の高値とすれば、1260営業日で高値を付けている。
昨日のFRBの発表を受けて金融株、ノンバンク、住宅ローン関係の株価の下落は厳しかった。本格的な銀行倒産か、メリルクラスの合併といった大きな課題に今年は暮れていくのだろう。
これらのモデルに似ている赤色の現在進行中の米国株は、モデル通りなら近々暴落する可能性は高い。それは多分、銀行倒産が引き金をひく事になる。そして、またFRBは金利を下げ、株価は上下動を繰り返しながらベア(弱気)の中で暴落していく事になる。何度も繰り返されるこの上下動こそがベアの特徴になる。
(チャート: The Chart Store 提供)

ドル不足発覚
http://blog.ushinomiya.co.jp/economics/2007/12/post_87.html#more
韓国の大手銀行、ウリ銀行・国民銀行・新韓銀行が、短期資金の調達に困っているという。ドル調達ができないので、ニューヨークにて緊急会議を開いたという。やはりドル不足なのだとピンとくる僕。
12月6日の英国銀行の発表では、9月末の銀行ローン残高が2480億ポンドと、8月末の1/3に減っている。たった1ヶ月で急激な銀行活動の減速は、何を物語っているのだろうか。
銀行は、1年物、2年物や、1ヶ月物で預金をしてもらう。我々の預金が銀行にとっての負債となる。銀行は預けた人の期日に返済しなければならい。このお金で、お金を借りたい人に貸し付ける。
銀行は、例えば住宅ローンや企業への貸付を行うが、住宅であれば10年から30年の長期のローンになる。短期で借りて長期で貸すことが、銀行の宿命であるような仕事のモデルとなる。一般企業に貸しても、5年や7年の長期貸しだから、急にお金が必要となる時は、インターバンクからの借り入れを行う市場があり、ここで資金の余っている銀行や中央銀行からお金を出し、足りない銀行が借りる仕組みとなっている。このインターバンク市場が、実は東京市場を除いて、8月17日から機能していないと先週のレポートに書いた。
銀行経営は全預金に対し、貸し出しをいくら行っているか、預貸比率で見ることができる。また日本では1年物0.2%で預かり。(預金者に金利を支払う)例えば、トヨタに5年で1.5%で貸す。この1.3%が銀行の儲けを示す。
大雑把に言えば、預金と貸金の利ザヤが1%あり、100兆円貸し出していれば、1兆円の儲け。預金率が90%の銀行は、10%の残りを短期金融市場に出し、少しでも利ザヤを抜きたいと、長期の借り手が見つかるまで、インターバンクに資金を流す。
このインターバンクが、サブプライムの件で資金の出し手が引っ込んで、借りたい人が借りれなくなっているのだ。韓国のウリ銀行・国民銀行・新韓銀行以上に、英国、フランス、スペイン等の銀行業界は、同じような構造となっている。
世界の金融の構造は、概して同じである。全く同一と言っていい市場もある。日本だけがこの15年間にバブル、デフレによって、銀行再編が行われ、メガバンクが生まれ、サブプライムとは縁のない市場となっている。
2008年は銀行倒産の年になることは、次の本にも前回のウイークリーにも書いたが、実際に韓国の事情を見れば、大変というより、どうするのか心配になってくる。英国では、もはや銀行業は、中央銀行の資金がなければ、多くの銀行が破綻しかねない。
米国で発生したサブプライムの借り手に対し、何年か金利上昇分を免除し、30万人ほどを救うという計画がブッシュから出た。焼け石に水であり、インターバンクでは、ますますどこの銀行が危ういのか腹の探りあいになっている。インターバンクで中央銀行の資金を大量に借りている銀行は、その事実によって、次に中央銀行が貸してくれなければ、潰れることになり、噂が株価を下げ、下がった株価が不安を覆うことになる。
11月末まで下げた世界の株式市場。そして驚くべき勢いで戻った市場。この上下動の激しさをボラタリティーの上昇というが、既に大天井を打った市場でボラタリティーが上昇するということは、また暴落がやって来ることを示している。
大きく下げ、大きく上げる。20回から30回、そんなことが続き、気付いたら高値から80%下げていた。それが弱気市場の常であり、これから北米で起こる現実であろう。
今さら金融恐慌などと言っても仕方がないが、新聞にある韓国の銀行の現状はお寒い限りだ。各国の銀行が国の支援や、中央銀行の資金で救われていることを示している。
政府は決して取り付けになるような話はしない。しかし市場は、正確に冷酷に、市場の現実を伝えてくれる。新聞の片隅にある韓国銀行業界の話は、日本の市場を除いては、世界の現実なのである。
東京市場だけが、まだ3ヶ月くらいのインターバンクがあり、他市場では翌日物や1週間物で精一杯という。東京で借りれるならと、外銀の東京支店長は手を出すが、貸し手がサブプライムの噂のあるところにはお金を出さない。
中国市場では事態はもっと深刻であろう。しかし、中央銀行が人民から集めた外貨を外貨準備としたり、株投資をしたりしている中国の本当の姿は見えてこない。
案の定、中国が3000億円投資したブラックストンの株価は30%も下落した。ヘッジファンド初のIPOだったブラックストン。そのIPOに中国国営投資銀行は大きく投資し、大きくやられている。
中国からお金を借りたり、投資を受けている企業は、中国リスクで、株が売られたり、貸し剥がし、貸し渋りが発生する。
今までと潮の流れは180度変わり、中国との取引が大きかった企業に対する与信は、厳しくなっていくに違いない。世界の銀行は、中国が飛ばしや捏造、粉飾していることを知っている。この事実を発表したある監査法人は、中国政府から文句を言われ、謝罪させられてしまった。
中国、ブリックスで潤った企業や銀行に逆風が吹き始めるのは、2008年初頭からだろう。さて、韓国の銀行のインターバンクでの資金調達難がドル不足であることを教えてくれる、世界中の人々がドルを山のように借りた過去5年。
このドルを返して、ドルでは貸せないよということが解かった時に、ドルは上昇することになる。市場経済は、一般の人々が90%以上もある一定の方向に意見を揃えた時、反対に動く。いよいよドル預金を考えるタイミングになってきたかな。ドルは152円を目指すことになっている。
牛之宮ウイークリー674号(12月11日発行)より
投稿者: 松藤民輔 |日時: 2007年12月13日 12:02